皆様、こんにちは。今回からいよいよ、
- もっと褒められる・もっと叱れる・もっと聴けるようになるために
- もっとお子様・部下の方・生徒のやる気を引き出せるようになるために
- もっと自分を好きになるために/もっと自分に自信をもつために
私がとても効率的だったと思うワークショップをご紹介してきます。
結構たくさんのワークが出てきます。それらをやればやるほど、徐々にですが、着実に、効果が出ます。長い連載になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
まず第1回は、自分をより深く知り、理解していくためのワークシートをご紹介します。
WordでもExcelでも何でも良いのですが、以下の問いと答えを書き込める紙をご用意ください。ここからコピペしてもらっても構いません。
満たしたい欲求
1番毀損が大きい発達課題
当面、集中して上げる自我状態
特に問題に感じるストローク経済の法則
自分がよく感じるラケット感情
特に問題に感じる禁止令
特に問題に感じるドライバー
以上を踏まえて設定した達成課題
進捗状況のチェック
ワークの進め方
ここからしばらく、上記の7個についての解説記事を書きます。その中で、自分に当てはまるものは何かな?と考えながら、お読みください。そして、これだな、という答えが見つかったら、ワークシートに入力してください。そして、入力した日を記します。
また、お読みいただく過程で、1つ以上、具体的な達成課題(注)をお考えになってください。7個に対して各1つ、ではなく、7個全体で1つ以上で良いと思います。
それだけです。
こんなことだけで、人が変わるのか?と思われる方もいらっしゃると思いますが、私はとても大切な第一歩だと考えています。
このワークシートの意味
これまでもたびたび記しましたが、『自己成長・人格の成熟度向上』とは、ニアイコール『自分のことをより深く知ること』です。ちなみに、精神分析系の学派(フロイト・ユング・交流分析等)は、様々な分析手法を通じて、クライエントの自己理解を深め、それによって病気の治療を図ろうとします。
それを、精神科医やカウンセラーの力を借りず、ご自身でやっていただくというワークです。つまり、自分で、自分を分析してもらいます。
もう少し具体的に書くと、このワークを行うと、『ああ、自分にはこんな特徴があるんだな』とか、『自分のこういうところは、〇〇な成育歴が原因になっているんだな』とかが、わかるようになります。自分の特徴・個性を明確にすることは、正に自己理解ですし、その原因までわかると、より自己理解が深まります。つまり、自己成長を遂げている、という理屈です。
そしてこのワークシートを作ると、この先、どんな努力をしていけばいいかが明確になります。親・経営者・上司・先生に必要な3つのスキルの中でも、『褒めること』に全力投球すべき人もいれば、『叱ること』を頑張るべき人もいます。ただ、自己理解が間違っていると、努力すべきことを努力しなかったり、必要でないことを頑張ったりします。頑張っているけれど、結果が出ないという方は、努力すべきポイントがずれてしまっているのかもしれません。
このワークのポイント
1年に1回くらい、数年間は続けてください
解説記事を読む→答えを入力する。それを7つの項目全てに対して行う。それを1年に1回以上、1・2時間かけて行う。それを数年間続けると、確かな効果があります。
人は成長します。今の弱点が、1・2年後に克服されている可能性がありますので、毎年、その時点での自分はどうなのかを、確認していきます。また、それによって、取り組むべき課題も、徐々に変わっていきます。私はこのワークを、心の健康診断だと捉えて、毎年やっていました。
実際、数年間続けていくと、おそらく全員、実感されるはずですが、「あれ?当時はこれだと思っていたけど、違うな。これだ!」というのが、出てきます。それがとても重要で、正に自己への気づきが深まる瞬間、成長した瞬間となります。心理学でよく言う「アハ体験」というものです。これを得るためにも、数年間続けられることをお勧めします。
このワークをやり直す際には、私の解説記事を読みながら行ってください
次回以降、7つの理論を紹介する記事を書く際に、私はほとんど参考資料を見ずに打ちます。なぜなら、これらの理論を、ほぼ暗記しているからです。この「覚えている」状態が重要で、その知識を持っているが故に、例えば胸がもやもやしたときに、自分は今、焦りのラケット感情を感じているんだな、とか、劣等感に苛まれているときに、これは『完全であれ』に抵触しているんだなと、気づきます。つまり自己理解です。知識があるからこそ気づけることもあるのです。
そのため、まずはこの7個の理論が、だいたい頭に入るまでは、私の解説記事を読みながら、ワークのやり直しを行ってほしいです。
読み返しながらワークを繰り返していただくと、自然と理論が頭に入ります。すると、それ以外の時、日常生活を送っている時にも、知識を持っているが故の気づきを得ることができます。また副次的な効果として、その知識が、ストレスへの耐性を増してくれるという利点もあります。
最後に
私は、この『自己理解を深めるためのワークシート』を、解説を読みながら埋めていくというワークを、10年以上、毎年元旦に行っていました。1年にわずか1・2時間と短い時間でしたが、大きな効果がありました。とてもコスパが良いので、本当にお勧めです。
今回は以上です。次回からいよいよ本格的にワークスタートです。1人でも多くの方に、このワークにチャレンジいただき、自己成長を遂げていただけたらと、願っております。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
注)「月に1回〇〇する」といった感じで、やったかやらなかったかが、自分ではっきりわかるように、具体的な数字を入れた方が良いです。「褒めることを頑張る」等だと、達成できたかできなかったか、よくわからなくなります。
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